PROFILE 職人、杉浦の仕事に対する想い。

研磨加工のきっかけ

きっかけは中学生のころ、父の会社で手伝いをしたことです。当時、私はBASS釣りに夢中で欲しい釣具を買うために身近な父、叔父さんの会社で簡単な研磨加工の手伝をしていました。最初は段取りをしてもらってメモリが0になるまで機械のハンドルを回すなど簡単な作業でしたが、学校が休みの度、その作業を続けることによって徐々にスキルも上がり、高校生の頃には一人で岡本の平面研削盤を動かせるまでになりました。その当時は研削の仕事内容は好きでも嫌いでもなく、ただ実家でアルバイト代が稼げたので続けていました。
就職時期が近くなった時、父の会社が切削加工も取り扱うことになりNCの切削加工技術を習得してきてほしいという父の希望で名古屋市内の加工メーカーさんに就職しました。
2年程で退職し実家に戻りますが、自身でNCプログラムが組める程ではなかった為、しばらくは、切削加工、研磨加工の両方をやっていました。

バブル崩壊と父の他界

今思い返すと当時は父に付いていくだけの営業や、製造の方もイマイチ力が入らずいわゆる「ポンコツ」でした。
そうこうしていると時代は「バブル崩壊」、そして頼りにしていた父が他界し・・・。
数年間は大変でした。
しかし、その数か月後、叔父の修行先でもあるゲージメーカーさんの営業、製造、納品、検収まですべて一人で担当する好機を得ました。
今思い返せばここが私のターニングポイントだった様な気がしています。

全て自分が対応(営業、製造、納品、検収)するわけですから、今まで感じていなかった「責任感」、「やる気」が沸々と湧き始め、叔父さんからも自ら積極的に研磨の加工技術を学ぶなどとにかく一生懸命働きました。
この「大変な時期」が私の加工技術を飛躍的に伸ばし、おかげさまで、順調に仕事量も増えていき、気づくと深夜になっている日も増え、「一生懸命自分が作った物を自分で値決めして、納品する」毎日がとても充実していました。
この時期に、何とか研磨の加工技術で「食っていきたい」という意欲が湧いてきました。

人の役に立ちたい

「ありがとう」って言われるとやはり嬉しいもので、職人冥利に尽きます。個人事業主から始まり20年以上経ちますがずっとその思いは変わりません。また、自分のスキルが発揮できることの喜びや幸せも感じます。しかし、ここ最近お客様からご依頼の「難易度」が上がり、要望にお応え出来ない案件もあります。自身の無力さ、歯痒さ、勉強不足など、色々な感情が頭をよぎります。そのような時は初心に返り再度研削加工について勉強をする、技術向上への努力を続けるなど常に自己研鑽に努めるきっかけとなり、また仕事へのやりがい、自身の成長、楽しさでもあると感じます。
当社は非常に小さな町工場の為、出来ることは限られていますが砥石を使用しての「研磨、研削加工」できっとお役に立てることもあるかと思いますので是非、お気軽にご相談ください。難題解決に向けて意欲的(前向き)に御社のモノ作りをお手伝いさせていただきます!

難加工はどんな想いで
仕事をしているか?

経験値、理論的に考えて加工の可否を判断します。
同時に「上手くいきますように」、「きっとうまくいく」、「出来る、出来る」言いきかせながら加工をしますが、実は正直、毎回ギリギリです。途中で予定通りに作業が進まなくなることもありますがそのようなときは、原因を追究しどの様にしたら加工出来るか改善策を一生懸命考えます。
職人としてのプライドもある為「相談されたのだから何とか役に立ちたい」、「何とか仕上げたい」と必死です。
無事に完成した時は「ほっ」と、安堵します。加工後は少々疲れていますが、上手出来たという「達成感」、「満足感」、そして「お役に立てた」という喜びが沸いてとても気分が良いです。

通常の加工で意識している5つのこと

  1. ミスをしないように気を付ける。(研削加工は最終工程もしくは後加工に影響を及ぼすため)
  2. 要求精度、ギリギリは狙わない。目標は要求精度の半分以下0.01であれば0.005以下を狙う
  3. 親切、丁寧な加工を心がける。研磨指示がないところでも要求精度を維持する為や後加工に必要と思われる箇所は、打ち合わせ時に最適な加工提案をいたします。
    ただし、必要以上、過剰品質にならないようにも配慮いたします。
  4. 研磨は最終工程もしくは後工程が控えている場合が多いので納期は出来るだけ早く対応する。(2,3日以内を目標としている)タイミングが合えば午前中頂いて、夕方、引き渡しなどの要望にも積極的に対応します。
  5. 加工後は製品を慎重に扱い、脱磁、防錆油を塗布して梱包まで丁寧に行います。

お客様が当社へ「お願いして良かった」と思ってもらえる様な加工を心がけています。

当社の使命、存在意義とは?

研削加工を通じて価値ある技術を提供し、世の中に役に立つことです。

社名の由来は何?

ジートライズ、は造語です。
Grow(育つ)、Try(試す)、Rise(昇る)の掛け合わせで、色々な事に挑戦しながら昇るように育つ。という想いがあります。2004年、開業当初は平面研磨加工のみでしたが2008年、鏡面研磨加工を確立、2013年、小径円筒研磨を事業承継、2024年、非磁性金属の研削加工に挑戦中!
今後も、意欲的に様々なことに取り組んでまいります。